2011年2月1日から「ウォッちず」の地図が、電子国土基本図(地図情報)に変更されました。
7月末までは従来の地形図も閲覧できるようですが、こちらはもう更新されないようです。
正直とても残念です。
確かに国土管理には電子国土基本図(地図情報)のようにベクトル形式の地図は不可欠です。しかし、大災害などの有事には、縮尺を決めて描き込まれた地形図の方が断然使いやすい。そのような地図こそ、インターネットを介して、誰もがいつでも利用できるようにすべきです。
地形図、電子国土基本図(地図情報)、グーグルのサテライト地図を並べてみると、あらためて地形図の情報量の多さに感心します。例えば、緑の網掛け部分。これは樹木に囲まれた居住地ですが、「囲まれている」かどうかはコンピュータではわかりません。これは明らかに、人により補描されています。実際に現地に行くと囲まれている感じが良く分かります。このような情報こそが有事に役立つのではないでしょうか。
ベクトル地図はレイヤの重ね合わせがし易く、そのような情報は今後付加すればよいのは分かります。
しかし、地形図のインターネットの配信と更新は継続すべきです。
誰もがいつも紙の地形図を常備しているとは限りません。
地形図にはグーグルマップでは分からない情報がたくさんあります(その逆も言えますが)。
ウォッちずの地形図が更新されないことがわかり、本当に残念です。
今回の大震災でウォッちずはアクセスが集中して表示が格段に遅くなりました。
それだけ、このような時には地形図が一番使えることを分かっている国民が多いということです。
何とか考えなおして頂きたいものです。
下の電子国土基本図(地図情報)ですが、スッキリしすぎて何か物足りないです。
それと、
日本経緯度原点の点が見当たらないのは、私の気のせいでしょうか・・・
ちなみに、日本経緯度原点は、旧東京天文台の子午儀のおかれていた場所です。原点の経緯度は、明治時代に天文測量により求められ、2001年の測量法の改正までその値が使用されてきました(日本地図センター:四訂版地形図の手引き、より)。
・新しい電子国土基本図(地図情報)
・グーグルのサテライト地図(google static mapsを利用)